アコースティックギターのカッティングで始まって、サビの後ろでシンセが鳴りだす。2013 年、フェスの真ん中にカントリーとソウルを持ち込んだ EDM。最初は戸惑われて、そのあと 20 か国以上で 1 位になった。いま聴いても、夏の朝みたいに軽い。
Track Data|BPM・Key・Release
| アーティスト | Avicii(ボーカル: Aloe Blacc、アコースティックギター: Mike Einziger。配信のアーティスト表記は Avicii のみ) |
| リリース | 2013 年 6 月 17 日(シングル。『True』は PRMD/Island Def Jam から。配信の表記は Avicii, distributed by Universal Music) |
| ジャンル | EDM + ブルーグラス・カントリー(Apple Music の分類はダンス) |
| BPM | 124 |
| キー | B マイナー(Camelot 10A)。D メジャー(10B)と表記されることもある(同じ音を使う平行調) |
| 収録 | 1st アルバム『True』(2013) |
Producer Profile|Avicii という人
Avicii(本名 Tim Bergling)。1989 年、スウェーデンのストックホルム生まれ。友だちに FL Studio を教わって、その日からのめり込んだ。2011 年の「Levels」でブレイクした。
音は、メロディが真ん中にある、明るくて少し切ない EDM。『True』では、そこにブルーグラスやソウル、ロックを混ぜた。2016 年にツアーから退き、そのあとも曲は作り続けた。2018 年 4 月 20 日、28 歳で亡くなった。翌年、家族がメンタルヘルスの啓発に取り組む Tim Bergling Foundation を立ち上げ、遺された曲はアルバム『TIM』(2019)として届けられた。
Origin Story|フェスの戸惑いからチャート 1 位へ
The Demo|生まれたきっかけ
シングルを 1 曲ずつ出すのが当たり前だった EDM で、本人はアルバムを作りたがっていたらしい。ロックやソウル、R&B からブルーグラスまでを混ぜたアルバム『True』。その最初のシングルがこれ。
アコギのコード進行とリフは、Avicii と Incubus のギタリスト Mike Einziger が組んだ。デモに歌を乗せるために呼ばれたのが、ソウルシンガーの Aloe Blacc。Einziger の自宅スタジオのセッションで、歌詞を 2 時間ほどで書き上げたらしい。曲を書いたのは Tim Bergling、Mike Einziger、Aloe Blacc。
初披露は 2013 年 3 月 22 日、マイアミの Ultra Music Festival。DJ セットのあと、Einziger たちのバンドと Aloe Blacc がステージに上がって生演奏し、EDM のファンからはブーイングも出た。その 3 か月後にシングルが出て、流れが変わった。
By the Numbers
- チャート: イギリスを含む 22 か国で 1 位。アメリカ(Billboard Hot 100)は最高 4 位、Hot Dance/Electronic Songs では 26 週 1 位。
- YouTube: 公式 MV が 25 億回超、公式リリックビデオが 5.5 億回超(どちらも 2026 年 10 月 3 日時点、公式チャンネルの表示)。
- Spotify: 『True』収録のトラックが 32 億回超(2026 年 10 月 3 日時点)。
- 認定: アメリカ(RIAA)でダイヤモンド(1,000 万ユニット)。ダンスの曲では初めて(2023 年 6 月)。
Alt Versions & Remixes
- Wake Me Up(Avicii By Avicii): 2013 年 9 月。『True』の曲を本人がリミックスした『True: Avicii By Avicii』の 1 曲。約 7 分の長尺。
- 公式リミックス: Reggae Mix、Avicii Speed Remix(2013 年 9 月)、EDX Miami Sunset Remix、PANG! Slowing Things Down Remix(2013 年 12 月)。
- アコースティック版: Aloe Blacc 自身のアルバム『Lift Your Spirit』に、アコースティック版が入っている。
Theme|何を歌っているか
テーマを大きくとらえると、若さと自分探し。人生のどこに向かっているのかをまだ決めきれない時期を、否定せずに肯定する空気が、曲全体に流れている。
作り手の話では、Aloe Blacc はツアー中、スイスから戻るバスの中で、自分の人生が出来すぎているようにさえ感じたことを出発点にしたという(TODAY、2014 年)。
Behind the Decks|DJ 目線
Intro / Outro & Phrasing
- 『True』の Wake Me Up は約 4 分。ほぼ頭からアコギと歌で始まるので、DJ 用の長いビートだけのイントロはない。
- 流れは、アコギと歌 → サビ → 4 つ打ちが入って、サビのメロディをシンセのリードがなぞるドロップ、が基本。ドロップはベースで押すより、メロディで聴かせるタイプ。
- DJ でつなぐなら、ビートから始まる『True: Avicii By Avicii』の版が使いやすい。オリジナルを使うなら、前の曲をブレイクで落としてから、アコギの頭で切り替える方が自然っぽい。
Mix Candidates|Camelot 10A 周辺
| 曲 | BPM/キー | 理由 |
|---|---|---|
| Wake Me Up(Avicii By Avicii)/ Avicii | 125/B マイナー(10A)(12NOTEZ) | 同じ曲のクラブ版。オリジナルの前後にかけて、アコギ版とクラブ版で表情を変える |
| Liar Liar / Avicii | 125/B マイナー(10A)(12NOTEZ) | 同じ『True』の曲で、同じキー・近い BPM |
| Waiting for Love / Avicii | 128/F♯ マイナー(11A)(Musicnotes・12NOTEZ。SongBPM は F♯/G♭) | 隣のキー(10A → 11A)。BPM も近く、Avicii のセットの流れで上げていける |
| Hey Brother / Avicii | 125/G マイナー(6A)(Tunebat・12NOTEZ) | 同じ『True』のフォーク・カントリー路線。BPM は同じだが、キーは離れているのでブレイクで切り替える |
Set Position|セットのどこで使う
- 4 つ打ちの BPM なので、ハウスのセットの中に自然に入る。
- アコギの頭で空気をいったん変えられるので、ピーク前の切り替えや、明け方・クロージングの「みんなで歌う」場面向き。
The Drop
サビのあと、4 つ打ちに乗ってシンセがあのメロディを鳴らすところ。歌で集めた気持ちを、そのままフロアに渡すタイプのドロップ。
Listen
Crate Digging|関連記事
出典(2026年10月3日確認): 公式 YouTube(AviciiOfficialVEVO)/avicii.com/Tim Bergling Foundation/Spotify/Apple Music/Billboard/Rolling Stone/Guitar World/GRAMMY.com/Image-Line/TODAY/Musicnotes/Hooktheory/SongBPM/Tunebat/12NOTEZ/kworb

